- 2024/01/22 掲載
米エクソン、気候変動目標でアクティビストの提案阻止求め訴訟
[ヒューストン 21日 ロイター] - 米石油大手エクソンモービルは21日、アクティビスト(物言う株主)が計画している5月の同社株主総会での厳しい気候変動目標の導入提案について、差し止めを求める訴えをテキサス州の連邦地裁に起こした。エクソンが株主提案阻止のために訴訟を起こすのは初めて。
アクティビストのアルジュナ・キャピタルとフォローディスが率いる投資家グループはエクソンが5月に開く株主総会で、サプライチェーン(供給網)全体の温室効果ガス排出量を含む「スコープ3」の目標の導入を提案することを計画している。欧米の石油メジャー5社のうちエクソンだけがこうした目標を設けていない。
フォローディスはこの2年間、石油メジャー各社の株主総会で同様の提案を行い、2022年の株主投票で28%、23年は10%の賛成票を獲得した。
エクソンは、アクティビストは「極端な考え方に突き動かされており」、こうしたグループの度重なる提案は投資家の利益に資することはなく、長期的な株主価値を高めるものではないと主張。スコープ3の目標導入は既に株主投票で否決されているとして、裁判所に提案の差し止めを求めた。
今回の訴訟を担当する連邦地裁のリード・オコナー判事はこれまでに銃の保有やLGBTQなどの権利を巡る裁判で保守派寄りの判決を下している。
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