• 2024/01/22 掲載

欧州中銀、政策金利据え置きへ=物価動向見極め―25日に会合

時事通信社

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【ロンドン時事】欧州中央銀行(ECB)は25日に定例理事会を開催し、3会合連続で政策金利の据え置きを決める公算が大きい。ユーロ圏のインフレ率はピーク時に比べ大幅に低下し、2%の物価目標の達成に近づくものの、昨年12月には再び加速。エネルギー価格に影響を及ぼし得る中東情勢の緊迫化や、欧州の賃上げ交渉の動向などを見極める必要がある。

世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席したラガルド総裁は17日、ブルームバーグテレビに対し、今夏に利下げを行う可能性が高いとの見解を示した。ただ総裁は、「慎重さが必要で、政策決定はデータ次第だ。なおも一定水準の不確実性があり、一部統計はわれわれが望む水準で安定していない」と述べ、早期の利下げ観測をけん制。物価に大きな影響を及ぼす賃金交渉やエネルギー価格の動向、供給混乱の再燃を警戒する姿勢を示した。紅海では親イラン武装組織のフーシ派が商船への攻撃を続けている。

他のECB幹部からも早期利下げに慎重な発言が相次ぐ。フランス中銀のビルロワドガロー総裁は「(インフレに対する)勝利を宣言するには早すぎる」と警告する。

ユーロ圏の昨年12月のインフレ率は前年同月比2.9%と、11月の2.4%から加速。サービス部門では4.0%と高止まりしている。一方、経済大国ドイツでは2023年の実質GDP(国内総生産)が前年比でマイナスに落ち込むなど、製造業がさえず、景気の先行き不透明感が根強い。理事会では、景気や物価変動に関するリスクを慎重に検討する。

【時事通信社】

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