- 2024/01/19 掲載
損保、支払い迅速化=被災地の共同調査に着手―能登地震
能登半島地震を受け、損害保険各社が被災者への保険金支払いの迅速化に取り組んでいる。損保各社が加盟する日本損害保険協会は、被災地の「共同調査」に着手。広範にわたり甚大な被害が及んだ地域では、各社ごとの現地調査を省略し、保険金を支払う。
共同調査は、2011年に発生した東日本大震災以来の実施となる。損保各社の社員らで構成する「共同調査団」が航空写真や衛星写真を用い、火災による焼失や津波による流失が認められる被災地を街区ごとに「全損地域」や「一部全損地域」に認定。認定地域にある建物の被害は現地調査を省略し、地震保険の迅速な支払いにつなげる。
東京海上日動火災保険は、「地震保険金ご請求センター」を開設し、契約者の申請から支払いまでを対応。被災地には損害調査を担うサテライトオフィスを設け、センターと連携しながら支払い業務を円滑化する。
損害保険ジャパンは家屋の損害調査や保険金支払い業務を自動化するシステムを本格運用。システムが調査書類の抽出や給付に必要な書類点検を行う。保険金受け取りが以前より3~4日程度早くなるという。
三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険は、社員らが家屋の被害程度を調べる日程をウェブ予約できるようにした。
【時事通信社】 〔写真説明〕能登半島地震の被害を受けた石川県珠洲市内の様子(資料写真)
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