- 2024/01/19 掲載
運用機関の年金資金運用残高などの要件を削除=GPIF理事長
[東京 19日 ロイター] - 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の宮園雅敬理事長は19日の会見で、運用機関の年金資産運用残高やファンドの運用資産残高などの定量的な要件を昨年末に削除したことを明らかにした。これにより「より幅広い運用会社の採用が可能になった」としている。
宮園理事長は、データサイエンスによりファンドの分析を行う能力が高まったためと説明。「会社というよりも、運用者の能力などを評価して発掘していきたい」と述べた。
政府は、昨年末に資産運用立国に向けたプランを発表。この中で、新規の資産運用業者の参入のために日本版EMP(新興運用業者促進プログラム)を導入するとした。ただ、宮園理事長は、運用機関の一部要件削除はこれに対応したものではなく、時期が重なっただけだと説明した。「資産運用立国プランという一定の政策実現のために何か新しいことをやることはない。与えられた使命に忠実に、運用の高度化に努めていく」と述べた。
アクティブ運用については、北米株式19ファンドに続き、データサイエンスに基づく定量評価を活用し23年度は日本を除く先進国株式アクティブ14ファンドを選定した。宮園理事長は「日本株・債券でも同様の手法で選定を視野に入れている」と述べた。
2020年4月以降の基本ポートフォリオは、外国株式、国内株式、国内債券、外国債券がそれぞれ25%ずつとなっている。宮園理事長は「検証のプロジェクトは設けており、適時適切に検証している。今の段階では、検証を踏まえた上で見直す必要はない」との認識を示した。
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