- 2024/01/17 掲載
ダイハツ、リコール2車種検討 事業見直しはトヨタが精査
Maki Shiraki
[東京 17日 ロイター] - ダイハツ工業の広報担当者は17日、安全性基準に適合していない可能性がある2車種についてリコール(回収・無償修理)を検討していると語った。同社の事業見直しに関しては、親会社のトヨタ自動車が「領域とボリュームの両面から精査している」と述べた。
ダイハツの認証試験不正問題を巡り、トヨタの佐藤恒治社長は前日、経営体制の刷新と事業見直しを表明していた。
ダイハツの井出慶太・コーポレート統括本部統括部長が記者団の取材に答えた。
リコールを検討している2車種は、軽乗用車の「キャスト」とトヨタにOEM(相手先ブランドによる生産)供給している「ピクシスジョイ」。同2車種を巡っては、側面衝突した際にドアのロックがかかり、外側からロック解除できない恐れがあり、国土交通省がすでに必要な場合にはリコールを届け出るよう指導している。
同2車種は2015年の生産・販売以来、累計で約32万台を出荷している。井出氏は「グレードの違いなどによるリコールの範囲を含めて検討している」といい、早期に判断するとの認識を示した。
不正問題で国交省から組織の抜本的改善を求める「是正命令」を受けたことなどについて井出氏は陳謝した。その上で、1月中は停止する国内工場の稼働再開時期のめどは依然として未定で、「2月については確定した判断ができていない」と語った。15日には3回目となる仕入先への説明会を開催したことも明かし、「生産を再開しても回復できない実損を中心に話している」とした。
特に悪質な不正行為が確認された3車種の「型式指定」取り消しに向けては、あくまで日本の法規に則った手続きであり、海外は各局当局の判断になると説明。「当社としての基準適合性の確認はしている」として、「現時点ではインドネシア向け、マレーシア向けの生産は再開している」と述べた。
PR
PR
PR