- 2024/01/17 掲載
金融市場のショック対応能力を強化へ、国際規制機関が政策提言
[ロンドン 16日 ロイター] - バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会)や証券監督者国際機構(IOSCO)といった国際規制機関は16日、新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)やロシアのウクライナ侵攻初期のような極度のストレスに対応する金融市場の能力を強化するための政策提言を発表した。
これらのショックでは一部の取引参加者が追い証を迫られ、中央銀行が市場に流動性を注入せざるを得なくなった。提言は取引の裏付けとなる十分な証拠金を確保し、市場参加者が証拠金の引き上げをより的確に予測できるようにすることが狙い。
清算機関に対し、ストレスを受けた市場で証拠金がどの程度変動するかを利用者がシミュレーションできるツールを提供するよう提案。清算機関は証拠金計算モデルの仕組みについてより透明性を高め、価格変動に対する当初証拠金の「対応力」を測定するため新たに標準化された指標を開示すべきとしている。
また、銀行といった清算機関の会員も顧客らに対する透明性を高めるべきと指摘。文書は「顧客に追い証を伝える際に証拠金対応力を評価する改良版分析フレームワークを開発すべき」と記した。
今回の提言については4月中旬までパブリックコメントを実施する。規制機関のメンバー国は合意された基準を自国の規制に落とし込むことを約束している。
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