- 2024/01/09 掲載
午前の日経平均は続伸、バブル後高値更新 米ハイテク株高で半導体堅調
[東京 9日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比481円21銭高の3万3858円63銭と続伸した。米ハイテク株高を好感する動きが優勢となり、半導体関連株の上昇が指数をけん引した。バブル後高値を更新し、心理的節目3万4000円に迫る場面もあった。買い一巡後は、ドル/円が円高方向に振れる中で伸び悩んだ。
日経平均は327円高で寄り付いた後も上げ幅を拡大。前日の米国市場でハイテク株高を受けて寄与度の高い半導体関連株が堅調となり、指数を押し上げた。東京の寄り付き前に韓国サムスン電子が市場予想を下回る第4・四半期営業利益予想を発表したが、市場への影響は限定的となっている。昨年11月につけたザラ場のバブル後高値を更新し、一時612円高の3万3990円28銭に上昇し、心理的節目3万4000円に残り約10円と迫った。
一方、年初に堅調だった海運や鉄鋼、銀行といった大型バリュー株は弱かった。指数は買い一巡後、前引けにかけて伸び悩んだ。米国市場でのWTI原油先物の下落を受け、鉱業や石油・石炭製品は軟調。ドル/円は朝方から143円台へと円高基調で、投資家心理の重しになった。
市場では「何度も上抜けられなかったザラ場高値を抜けたことで、上を目指す動きになりやすい。ただ、米消費者物価指数(CPI)の発表や台湾の総統選挙を控えており、警戒感が上値を抑えるリスクはある」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部部長) との見方が聞かれる。 朝方に発表された2023年12月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同月比2.1%上昇で、11月の2.3%を下回り22年6月以来の低さとなった。相場への影響は限られた。
TOPIXは0.93%高の2415.74ポイントで午前の取引を終了した。昨年来高値を更新した。東証プライム市場の売買代金は2兆1691億9400万円だった。東証33業種では、値上がりはその他製品や精密機器、電気機器など27業種で、値下がりは海運や鉱業、鉄鋼など6業種だった。
東京エレクトロンやアドバンテストが大幅高となり、2銘柄で日経平均を190円程度、押し上げた。任天堂も大幅高で、昨年来高値を更新した。一方、川崎汽船や日本製鉄は軟調だった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1314銘柄(79%)、値下がりは316銘柄(19%)、変わらずは27銘柄(1%)だった。
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