• 2024/01/05 掲載

賃上げ表明相次ぐ=人材確保へ企業トップ、前年超えも

時事通信社

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経団連など経済3団体が5日、東京都内で開いた新年会を訪れた企業トップからは賃上げに積極的な発言が相次いだ。物価高への対応だけが理由ではなく、国内外での人材獲得競争のため企業は対応を迫られており、歴史的な賃上げ率となった2023年春闘を上回る賃上げの表明もあった。

「優秀な人材を確保しないといけない。外資に流れやすい」。伊藤忠商事の岡藤正広会長はこう指摘し、6%程度の賃上げと4月入社の社員の初任給を5万円引き上げる方針を明らかにした。

人材流出に危機感を訴える企業は多い。トヨタ自動車の佐藤恒治社長は「日本で働きたいと思えるような職場づくりをすることが根底だ」として、人への投資を進める考えを強調。野村ホールディングスの奥田健太郎グループ最高経営責任者(CEO)は「若年で辞める人が多い。若手社員(の待遇)を手厚くしたい」と語った。

23年春闘で妥結した水準を超える賃上げに意気込むトップもいた。同年に過去最高の約6%の賃上げを実施したみずほフィナンシャルグループの木原正裕社長は「物価動向も踏まえ、7%程度は目指したい」と明言。すかいらーくホールディングスの谷真会長は「昨年を下回ることは考えていない」と前向きな姿勢を示した。ローソンの竹増貞信社長は「コストプッシュ型から抜け出して、良いインフレにしないといけない」と語り、23年の4.9%を超える賃金アップに意欲を見せた。

【時事通信社】 〔写真説明〕経済3団体が共催した新年会で、岸田文雄首相(左端)のあいさつを聞く企業トップら。壇上は(右から左へ)日本商工会議所の小林健会頭、経済同友会の新浪剛史代表幹事、経団連の十倉雅和会長=5日午後、東京都千代田区

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