- 2024/01/04 掲載
米社債市場、起債相次ぐ 新年2日で450億ドル超
[3日 ロイター] - 米社債市場では3日、投資適格企業が総額160億ドル近くを起債した。前日2日も総額290億ドル超の起債があり、年明けからの起債総額は450億ドルを超えた。
投資家の需要が旺盛で、主要経済統計の発表を控えて発行体が起債を急いでいるという。
3日に社債を発行したのは、バークシャー・ハザウェイ傘下の電力会社パシフィコープなど。同社は38億ドルを起債。オレゴン州とカリフォルニア州北部で発生した山火事に関連する和解金や債務返済に充てる。
フランスの銀行クレディ・アグリコルも25億ドルを起債。現代自動車の金融部門も25億ドルを起債した。
バークレイズの投資適格債シンジケートデスク責任者、スコット・シュルテ氏は「12月後半は季節的に閑散としていたが、投資家が新年に新たな投資を行う『1月効果』を発行体が利用している」と指摘。
「週初に起債が相次いだ背景には、年末の国債利回りの大幅低下が行き過ぎだったとの見方や、今週後半に発表される主要経済指標がインフレ面のサプライズになるリスクがあるとの見方がある」と述べた。
2日の米社債市場では投資適格企業16社が総額293億ドルを起債。BMOキャピタル・マーケッツによると、これは昨年9月のレーバーデー以降で最多で、2023年に次いで2番目に好調な年明けとなった。
投資家の需要は旺盛で、インフォーマ・グローバル・マーケッツによると、2日に起債された社債の応募倍率は2.83倍だった。
JPモルガンのアナリストは先月まとめた2024年見通しで「可能性ではなく、むしろ確実なのは、利回りが数十年来の高水準にあるため、投資適格企業のクレジットに連日、買いが入ることだ」と指摘していた。
今週の投資適格企業の起債額は452億ドル。BMOは、これまで様子見に回っていた発行体が起債を検討するため、今後さらに起債が増える可能性があるとみている。
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