- 2024/01/04 掲載
「良いことだけ言う識者」に注意=SBIグローバルアセットマネジメント社長―新NISA
新たな少額投資非課税制度(NISA)で、投資初心者は何に気を付ければよいか。資産運用に詳しく、投資信託に関する複数の著書があるSBIグローバルアセットマネジメントの朝倉智也社長に聞いた。
―投資を始める際、情報収集での注意点は。
世界の株式や債券に投資すると、価格にその国や企業の成長性が反映される。1日1回価格を見て中長期でどう動くかを考えるのは良いことだ。
日本で証券会社に所属しつつ、「日本株は厳しい」と言う識者は珍しい。海外では厳しいことを言うのも普通だ。将来の予想は専門家も難しい。「今後値上がりする」など良いことしか言わない識者は要注意だ。
―資産形成で重視すべきことは。
物価上昇の時代にお金を銀行に預けておくだけでは実質的な価値が目減りしていく。手数料などのコストを抑え、リスク分散できる投資信託などを定期的に同額ずつ購入し、物価高を上回る利回りを着実に得ていくべきだ。
―世代で運用ニーズは異なる。
現役世代は老後の備えや子供の教育など中期的な目標を持ってほしい。それがないと価格変動に一喜一憂し、短期で売買を繰り返すことになりかねない。退職世代も生活のため資産を一部取り崩しながら運用していくのが望ましい。
―口座を開設するにはどこが良いか。
新NISAの利用では1金融機関の1口座しか選べない。手数料が安いとか、保険など金融全般の相談にも応じてもらえるかなど、自分にとって魅力あるサービスかどうかで判断すればよい。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに応じるSBIグローバルアセットマネジメントの朝倉智也社長=2023年12月14日、東京都港区
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