- 2024/01/04 掲載
米経済の軟着陸、実現可能性高まる=リッチモンド連銀総裁
[ワシントン 3日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は3日、雇用市場に大きなダメージを与えることなくインフレを抑制する連邦準備理事会(FRB)の取り組みに「現実的な前進」が見られていると述べ、経済のソフトランディング(軟着陸)を実現できる可能性がますます高まっているとの考えを示した。
バーキン総裁はノースカロライナ州のローリー商工会議所での講演で、失業率が大幅に上昇することなくインフレ率が低下するという最良のシナリオは軌道から外れる可能性があるものの、失業率が低水準にとどまっていることや、インフレ率が半年ベースでFRBの目標を下回っていることなどを示すデータを踏まえると、実現する根拠はあるとの考えを示した。
バーキン総裁はFRBが利下げに着手する適切な時期など、自身の政策予想について直接的に言及しなかった。ただ、昨年12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で再利上げは必要ないとの考えが示されたことに触れ、「われわれの多くは、今年のある時点で金利正常化に向けた動きが始まると予想していた」と語った。
同時に、顕在化に時間がかかる利上げの効果が予想以上に大きかったり、インフレが予想以上に粘り強かったりするなど、ソフトランディング実現に対するリスクは解消されていないとし、「このため、追加利上げの可能性は依然として残されている」と指摘。いかなる利下げもインフレ率が引き続き低下し、経済が順調に推移するかに依存するとし、「自動操縦はない。入手されるデータが重要になる」と語った。
その上で、インフレが予想通り低下しているとの確信をFRBが深めるために向こう数カ月の経済指標が役立つとの考えを示した。
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