- 2023/09/29 掲載
鉱工業生産8月は前月比横ばい、ガソリン増産も自動車が減産
Yoshifumi Takemoto
[東京 29日 ロイター] - 経済産業省が29日発表した8月鉱工業生産指数速報は、前月比横ばいだった。石油製品の生産が増加した一方で、自動車・鉄鋼・などが減産となった。ロイターの事前予測調査では同0.8%低下と予想されており、これを上回った。
業種別では、ガソリンが前月比8.0%、灯油が同18.2%それぞれ増加。生産設備の定期修理終了が寄与した。
一方、普通乗用車は14.4%減。トヨタ自動車<7203.T>のシステムトラブルや、台風による生産停止の影響が出た。普通鉄鋼帯は6.9%減で、中国発市況軟化の影響や国内建築・住宅需要の悪化などが響いた。
企業の生産計画に基づく生産予測指数は、9月は前月比5.8%上昇、10月は同3.8%上昇。予測指数の上振れ傾向を除いた試算値は9月で前月比3.7%上昇。
これらを受けて 経産省は生産の基調判断を「一進一退」で据え置いた。10─11月については「自動車を中心に増産が期待できるものの、海外景気の下振れや物価上昇の影響は注視が必要」としている。
(竹本能文 編集:田中志保)
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