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グローバルにデータセンターを展開するクラウドは、災害に強いサービスであると考えられています。地震や台風のような特定の地域を襲う災害に対して、災害の影響を受けていない地域のデータセンターのキャパシティを利用することで、可用性を確保することが容易であるためです。
新野淳一(本記事は「Publickey」より転載)
新野淳一(本記事は「Publickey」より転載)
ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。
日本でも2011年3月に発生した東日本大震災のときに、被災していない地域のデータセンターが活躍したことをご記憶の方も多いでしょう。
しかし現在発生している新型コロナウイルスによる影響は、世界各地に及んでいます。そのため、影響を受けていない地域のデータセンターが影響を受けている地域のクラウド需要を一時的にでも支える、という、従来の災害対策の構図がとりにくくなっています。
しかも、まだその影響が明確に表れてはいませんが、世界各国の工場の稼働停止や生産力の低下、物流量の低下は、クラウド需要の増加を支える世界中のデータセンターにおけるサーバやネットワーク、電力設備などの増設ペースを落とし、あるいは設備のメンテナンスなどに影響が出れば休止の事態にもつながりかねません。
そうした中で、在宅勤務などの要因で世界中で
インターネットのトラフィックやクラウドサービスに対する需要が急増していると伝えられています。
マイクロソフトが3月9日に公開した記事「
新型コロナウイルスに対応するお客様に向けたマイクロソフトの支援」でも、感染が急速に広がった中国で、1月31日以降Microsoft Teamsでのミーティングや通話、テレカンファレンスがそれまでと比べて500%増加し、Microsoft Teamsの利用量そのものも200%増加したと説明しています。
もちろんマイクロソフトはこの需要増に対応する努力を懸命に行っています。そのうえで、3月21日に公開したMicrosoft Azure Blogの記事「
Our commitment to customers and Microsoft cloud services continuity」で、万が一にもクラウドに対する需要増に追いつけなくなったときの優先順位について説明しています。
ポイントを引用しましょう。
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