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  • 2019/10/23 掲載

VMwareが「仮想マシンのメモリをほかのサーバから拝借する」新機能を開発中

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VMwareは、仮想マシンに別のサーバに搭載されているメモリをネットワーク経由で利用する能力を持たせることで、ホストサーバが搭載する物理メモリ以上のメモリ容量を仮想マシンで利用できるようにする「VMware Cluster Memory」機能を開発していることを、VMworld 2019 USのセッションで明らかにしました。

新野淳一(本記事は「Publickey」より転載)

新野淳一(本記事は「Publickey」より転載)

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。


RDMAを使って高速に別サーバのメモリにアクセス

 「VMware Cluster Memory」実現の背景には、ネットワークの高速化が進んだことで、ネットワーク経由でのリソースアクセスのレイテンシがマイクロセカンドレベルにまで縮小し、ネットワーク経由でメモリにアクセスするRDMA(Remote Direct Memory Access)が実用的になってきたことなどが挙げられます。

 VMware Cluster MemoryはこのRDMAを活用した技術。下記がVMware Cluster Memoryの具体的な動作を示した図です。

 ネットワーク経由でメモリを提供する「Memory Server」を用意し、メモリを必要とする仮想マシンに対してMemory Server内のメモリを分割して提供します。


 VMware Cluster Memory基本的な仕組みは、メモリのスワッピングが発生した際のアクセス先としてストレージの代わりにMemory Serverとし、それに合わせてページングの仕組みやプリフェッチなどを最適化したものと説明されています。


 仮想マシンのホストサーバには既存のサーバを使うため、ある程度のメモリが搭載されています。このメモリはMemory Serverへのローカルキャッシュとして働き、RDMA経由でのメモリアクセスによるアクセス速度の低下を防ぐようになっています。

 いくつかのベンチマークテストの結果も示されました。

【次ページ】ベンチマークによると性能低下はわずか
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