Windows Updateで何かしらのトラブルに巻き込まれた経験がある方なら、Windows Updateで提供される品質更新プログラムの品質、あるいはその更新を必要とするWindowsそのものの品質に良い印象は持たないでしょう。特に、Windows 10になってから、そう感じる人は少なくないはずです。
Windows 10の「品質更新プログラム」は累積的なものです。過去の修正が新しい品質更新プログラムに累積され、古い品質更新プログラムは新しいものに置き換えられます。それは、毎月第2火曜日(日本ではその翌日)に新たなセキュリティ修正を含む品質更新プログラムとして定例でリリースされ、Windows Updateなどを通じて提供されます。
マイクロソフトは、Windows 10 May 2019 Update(バージョン1903)のリリースに合わせ、更新プログラムのリリース情報のページを刷新し、ロールアウト状況や既知の問題とその状況をまとめた「Windowsリリース正常性ダッシュボード(Windows release health dashboard)」(英語のみ)として案内するようになりました。たとえば、Windows 10バージョン1903およびWindows Server, version 1903のダッシュボードは以下のページになります(画面1)。
画面1:Windows 10バージョン1903向けの「Windows release health dashboard」ページ
このページ内に「Windows release health dashboard」という表現は登場しないことは置いておいて、どのバージョン向けのページを見ても、既知の問題が多数報告され、その修正がイタチごっこで行われている状況が見て取れます。
Windows 10バージョン1903およびWindows Server, version 1903のダッシュボードでは、2019年9月26日(米国時間)にWindows 10バージョン1903がブロード展開されたことが宣言されています。5月のリリースから4カ月後のことです。この宣言を待って、安定版が利用可能になったと判断する人もいるでしょう。