- 2012/11/15 掲載
ラック西本逸郎氏xヤマハ鼎談:スマートフォン時代の無線ネットワーク構築術 (2/2)
自身で情報を出し、MDMまでやってのけるアクセスポイント
これまで、無線ネットワークの電波状態や干渉状態は、今まで専門知識を持ったネットワーク技術者が推測しながらやってきたことで、エンドユーザーで行うことは考えられていませんでした。ですから、アクセスポイントでその手段を提供することを誰も実現してこなかったというのが実情だったのです。
実際、市中に出回っている製品を見ると、高額な専用製品などであれば対応可能ですが、ほとんどの製品が企業向け、特に専任の担当者がいないような中堅中小企業向けとは言い難いものでした。
瀬尾氏:それに加えて、MDM(モバイルデバイス管理)機能も必要だと考えました。企業レベルで安心して使える無線LANアクセスポイント、ルーターとセットで使うとLANの状態がよくわかり、さらに無線LANの見える化機能が入っていて、モバイル管理もできる。これらをアプライアンスで提供するのが今回ヤマハから発売する「WLX302」なのです。
西本氏:そのMDMはどこまで細かい設定が必要なのでしょうか?正直言って、スマートフォンをがっちり管理するのは、中堅中小企業では難しいのではないかと感じます。管理がどんどん複雑になってしまいますから。
平野氏:難しいのは、お客さまによって求められる機能が異なってくるという点です。そのため、特定アプリしか動かないようにしてサイネージに使うとか、営業担当者向けにアプリを限定するとか、ポリシーを複数設定して、ポリシーベースで管理できるようにしています。もちろんあまり手間をかけたくないということであれば、標準設定でお使いいただけます。
西本氏:それはいいですね。中堅中小企業の場合、段階的なアプローチが必須でしょうね。
セミナーはヤマハの考えをお伝えするとともに意見を伺う場
平野氏:今回、全国で開催するセミナーでは、「ネットワークエンジニアの方向けに適切な情報を提供する」「可視化する、直感的に操作できるとはどういうことか」を2大ポイントにしてお伝えしていこうと思っています。実際に見て、触っていただけるとヤマハの考えていることはこういうことか、とわかっていただけると思います。瀬尾氏:当社はエンジニアの方々との対話を重視していて、ルーターを発売したときからメーリングリストを開設するなど、コミュニケーションでは実績を積んでいるのですが、今回もエンジニアの方々と直接会話させていただく懇親会をご用意しました。お悩みやご意見をぜひ弊社にぶつけていただきたいと思います。
西本氏:スマートフォンの出現というのは、中堅中小企業の方々にとっては大きなチャンスだと思っています。大企業ではいろいろな調整もあって難しい面がありますが、中堅中小企業であれば、メリハリの利いた管理を行い、どんどん新しいデバイスやサービスの恩恵を享受できると思うのです。セミナーでは、セキュリティがビジネスを加速するということをお伝えしたいと思っています。
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