- 2012/01/17 掲載
ビッグデータは中長期的には確かな影響、ストレージソフトウェア市場がBCP対策で4%増
2011年通年では686億3,200万円、前年比3.8%の成長となる見込み。また、国内ストレージソフトウェア市場の2010年から2015年までの年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は4.0%、2015年の市場規模を802億8,000万円と予測している。
ストレージソフトウェア市場の2011年上半期の傾向は、東日本大震災で一時期に企業活動が停止した影響が出た製品分野、ベンダーもあったが、全般的に市場が受けた影響は少なく、データ保護に対する意識の高まりなどストレージソフトウェア市場にとってプラスとなる要因もあったという。実際、4月以降、ベンダーやシステムインテグレーターは非常に多くの問い合わせをユーザー企業から受け、早期に遠隔レプリケーションの構築に入るケースもあった。
これまでITシステムの災害対策に関しては、ユーザーが希望する対策内容と実際にかかる費用のギャップが大きい場合、検討のみで終わることは少なくなかった。しかし、東日本大震災後では、「対策をすべて行うことはできなくても、予算内でできることだけは実装しておこう」という意向を持つ企業が増えたという。
また、最近注目を集めるビッグデータの利活用については、現時点でストレージソフトウェア市場の大きな促進要因とはなっていないものの、中長期的には確かな影響があるとIDCは指摘。ビッグデータがメディアに取り上げられる場合には、ソーシャルメディア上の膨大なテキストデータを解析するような事例が多い傾向があるが、企業が従来から持っている業務データやトランザクションデータに対しても、分析によってこれまでよりも価値を引き出せるのではないかという見方がされるようになってきており、データ管理/ストレージ管理を見直す企業が増えると説明している。
「東日本大震災を契機にしたデータ保護/事業継続性の見直しや、ITインフラ仮想化の進展、ビッグデータ利用の活性化に影響された企業内データ管理の全般的見直しなど、ストレージソフトウェアの需要を拡大する要因は豊富である。一方、ストレージ業界では企業買収が進み、少数の有力ベンダーによる競争が激化している影響もあり、これまで機能別にオプション販売されていたストレージソフトウェアを標準搭載する動きもみられる。
このようにプラス要因、マイナス要因が入り混じった状況の中で、ストレージソフトウェアによって収益を追うのか、ストレージシステム販売の競争力強化を優先するのか、ストレージソフトウェア市場でビジネスを展開するベンダーにとっては、難しい経営判断を要求される時期を迎えている。個々のストレージソフトウェア機能としては、横並びに近づきつつあるフェーズでもあることから、ベンダーの競争力は、製品機能だけでなく、販売パートナー、サービスプロバイダー、ユーザーとどのような互恵関係を築けるかで左右される面が強まっている」(IDC Japan ストレージシステムズ リサーチマネージャー 鈴木康介氏)
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内ストレージソフトウェア市場 2011年上半期の分析と2011年~2015年の予測」(J12450101)にその詳細が報告されている。
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