- 2008/12/10 掲載
「既存システムを活用したフロント統合を加速」富士通、マッシュアップ対応のフロントエンドシステムを開発
旧来のバージョンでは、Ajax技術でメインフレームやクライアント・サーバシステムを使いやすくWeb化することなどが可能だったが、今回新たに「マッシュアップ」機能を追加した。これにより、散在するWebアプリケーションを統合したり、再利用が簡単にできるという。「必要な部分を同じUI上に表示できるため、他の情報を動的に参照しながら入力作業などが効率化される(藤井氏)」。
マッシュの手順は、次の通り。
まず、統合画面を選択する。

Ajaxページエディタで埋め込みたいデータ範囲を指定する(ここでは統合画面の右側を選択)。

次に、スクレイピングツールと呼ばれる切り出しツールで、参照するhtml内の必要なデータを切り出す。

それをマッシュアップ定義ファイルとする(この定義ファイルはパーツとして再利用可能)。

統合画面で指定したパラメータで紐付けておけば、そのまま参照画面が移り変わっていく。

このシステムを導入することで、既存の商品管理システムと、在庫情報などが、受発注システム上の1つの画面内で完結できるメリットがある。「既存システムを活用したフロント統合を加速していく(藤井氏)」。
まずは「1000億円規模以上の大企業が対象(アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部 部長 西尾清氏)」で、富士通の既存顧客向けの導入を見込む。ただし、「WebsphereやOracle WebLogicなどにも対応しており、新規顧客も2割くらい見込んでいる。今後はその割合を増やしていきたい(西尾氏)」という。
動作に当たり、Interstage Application Serverをはじめ、Webshere、Oracle WebLogic、BEA WebLogicなどのアプリケーションサーバが必須。価格は1ユーザーライセンスで45.5万円から、プロセッサライセンスで260万円から。
また、Adobe AIRやFlex、Silverlightなどとの競合関係について、西尾氏は「(アドビやマイクロソフトのRIA製品は)ダッシュボードなどの参照系に優れているのに対し、今回発表の製品は入力系。適応分野が異なるので、それぞれ住み分けられていくのではないか。当面は、AIRやFlexとは製品連携により対応していく」と語った。
参考リンク:
<連載>エンタープライズ2.0
<特集>創る
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