- 2007/12/17 掲載
米IBM、生活を変える5つ(環境、交通、食、携帯、医療)のイノベーション公表
1つ目は環境問題に対するイノベーション。スマート・エネルギーテクノロジーによって、個人レベルでの二酸化炭素排出量の管理が容易になる。さらに、インテリジェント・ユーティリティー・ネットワーク(INU)の出現により、消費者は、個人で電気使用量を管理でき、さらに携帯電話やWeb経由でOA機器や家電製品の電源をオン、オフできるようになる。また、INUは、個人でも水力や風力といった自然エネルギーの購入を可能にするという。
2つ目は、新交通システムによるイノベーション。今後5年間で、自動車の安全性と交通渋滞は劇的に向上する。ドライバー支援技術搭載の自動車は、衝突事故を減らしたり、空いているルートを選択しながら移動する。また、信号機をリアルタイムで調節し、交通の流れを最適化することもできる。ストックホルムでは、同技術を導入し、ピーク時の交通量が導入前と比較して20%緩和されたと報告されている。
3つ目は、食に関するイノベーション。食に対する安全が重要視されるようになった今、消費者は、「自分は何を食べているのか」を正確に把握すること求めている。IBMの調査によれば、消費者の72%以上が、購入する食品の含有物、原産地、環境負荷について、もっと具体的に知りたいと回答している。この分野では、RFIDに代表される無線電波センサー・テクノロジーやデータ解析用ソフトウェア性能の飛躍的な向上により、消費者は食に関する詳細な情報を得ることができるようになる。賞味期限、消費期限の誤表示、原材料の産地偽装等にも対応できる。
4つ目は、携帯電話サービスのイノベーション。携帯の多機能化、サービス拡充は今後、グローバルなレベルで進化していく。同時に、Web2.0をベースとした情報インフラと密接な連携を加速させる。旅先でのガイド役、予約やチケット購入など、その用途は劇的に向上していくとしている。
そして最後は、医療分野のイノベーション。昨今、誤診や医療事故は、社会的に関心の高いテーマとなっている。ここでのイノベーションは、医師の診断能力を劇的に向上させる可能性を秘めています。注目されているのは、自分の3D分身(アバター)に過去の通院履歴、血液検査結果、処方した薬などあらゆる医療記録を保存、医師は、アバターの特定部位をクリックするだけで、すべての病歴を把握できるというもの。また、同様の体質をもっと何千何万もの患者の症例との比較が容易になり、より正確な判断に基づいた治療を行うことができるようになる。
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