東京ミッドタウンの基幹ネットワークにシスコ製品採用

　東京ミッドタウンでは、基幹ネットワークと公衆無線LANインフラの構築にシスコの製品が採用されている。幹線に10Gbpsの光ファイバーを複数通し、従来はビル管理や空調などそれぞれに独立していたシステムをIPによるオープン化を通じて集中化し、将来的なメンテナンスの手間やコストの増加を防ぎながら一元管理できるよう設計されている。

　今回のネットワークは、オフィス部分の企業内のデータ通信やIPフォンで利用されるだけでなく、共用部分やショップエリア、さらには屋外のミッドタウン・ガーデンに広がるインターネット接続用の公衆無線LAN接続サービスのインフラとしても使われている。同ネットワークはこの他、各所に配置された映像配信ディスプレイへの各種インフォメーションの配信や、IPカメラを利用した監視、空調などのビル設備の制御などにも利用されている。

　東京ミッドタウンでは今回、セキュアで信頼性の高い基幹ネットワークにより、テナントが複数の選択肢のなかから素早くネットワークを利用できる環境を整備した。また、システムの二重化や冗長化により信頼性を確保し、ほとんどの機器を統合して監視・制御することが可能となった。今後は、この安定したネットワークをさらに活用し、設備管理業務へのデュアルモード・フォンの活用、また、ある経路が混雑した場合に迂回路情報がビル設備保守用PCや監視カメラのディスプレイに表示されるような情報連携なども視野に入れ、より効率的に高度なサービスを提供していく予定。