- 2006/11/14 掲載
玉川学園がシスコのワイヤレス ソリューションでワイヤレス導入、ユニファイドコミュニケーションも実現
一方的に教えるスタイルから、子どもが自律的に学習するスタイルに変化
玉川学園は、1929年、「全人教育」を第一の教育信条に掲げ創立され、現在は幼稚園から大学院までを擁し、約59万平方メートルという広大なキャンパスに約1万人が集う。同校のK-12(Kindergarten to 12th:幼稚園から高等学校までの一貫教育)では、早くからパソコン専用教室をつくり授業を展開、そしてパソコン専用教室外での、さらなる活用への要望が強まっていた。
そこで、2002年から4年間かけてワイヤレス環境の整備を進め、2006年9月にオープンした学園マルチメディアリソースセンターの完成をもって、K-12で利用しているすべての施設をカバーすることができた。
システムのコアスイッチには「Cisco Catalyst 4500」を使用、各棟に設置されたCisco Catalystに接続されている。コアスイッチには呼制御サーバ「Cisco Unified CallManager」も接続され、ユニファイドコミュニケーションを実現している。IPフォンは固定の「Cisco Unified IP Phone 7960G」と無線 の「Cisco Unified Wireless IP Phone 7920」を導入し、2つを使い分けている。また、ワイヤレスアクセスポイントとして「Cisco Aironetシリーズ」を導入し、これを管理するために「CiscoWorks WLSE(Wireless LAN SolutionEngine)」を利用している。
同校は、北海道弟子屈町、鹿児島県坊津町、カナダ・バンクーバー島ナナイモにも施設があり、これらをIPネットワークで接続することによって電話の内線化も実現している。このネットワークを利用して、一部でビデオ テレフォニーシステム「Cisco Unified Video Advantage」を遠隔地とのビデオチャットに活用している。
ワイヤレス環境が完成したことにより、同校は大きな授業の変化が見られるようになった。パソコンやプロジェクターを使った授業では、教師員がケーブルの縛りから解き放たれることによって、教室の前から一方的に教えるのではなく、児童・生徒たちの中に入り込むことができるようになった。それによっ て子どもたちの自主性をはぐくむ授業スタイルに変化させることが可能となった。
また、ユニファイドコミュニケーション導入の効果として、無線IPフォンの利用により、主任教員などに緊急連絡が必要なときにも、素早く連絡がつくようになった。さらに、無線IPフォンは海外をはじめとする別拠点に持って行ってもそのまま利用できるので重宝されている。
同時に、国内外の拠点が内線化できたので、初年度だけでも130万円のコストダウンが図れた。
玉川学園は、今後この環境をさらに活用し、個人でオンライン学習ができるようなEラーニングのコンテンツの作成や病欠などで学校を休んでもその日の授業を受けることができるようなしくみを検討するなど、より一層の学習環境の向上を目指している。
システムについても、従来から積極的に取り組んできたセキュリティをより強化するため、シスコのネットワーク アンチウィルスやアンチスパイウェア、ワーム対応機能を備えたアプライアンス「Cisco ASA 5500 シリーズ Anti-XEdition」の導入や、近く発売予定のIPフォンとしても携帯電話としても利用可能なノキアの3G携帯端末の導入も検討しています。さらに、緊急時に対応できるよう、IPフォンをインターフォン代わりに使うことも検討している。
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