- 2006/11/09 掲載
【携帯電話端末 顧客満足度調査】トップはカシオ、2位は三菱電機
2006年日本携帯電話端末顧客満足度調査
分析の結果、携帯電話の総合的な顧客満足度は8つのファクター(領域)で構成されていることがわかった。それらは「デザイン・サイズ」(35%)、「バッテリー」(18%)、「品質」(18%)、「基本操作性」(11%)、「メール」(7%)、「カメラ」(5%)、「ディスプレイ」(4%)、「インターネット」(2%)である。カッコ内は総合的な満足度に対する影響度。これら8ファクターに対する顧客の評価をもとに総合顧客満足度スコアを算出している(1,000ポイント満点)。
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総合満足度を構成するファクター |
主要電話メーカー11社を対象にした総合顧客満足度ランキングでは、カシオが656ポイントで昨年に続き第1位となった。カシオは顧客満足度を構成する8ファクターのうち「バッテリー」「基本操作性」「メール」「カメラ」の4ファクターで11社中最も高い評価を得た。主力商品のW41CAを中心に、多機能でありながらも操作性が優れ、それがコンパクトなサイズに収められていることが高い評価につながっている。
第2位は636ポイントで三菱電機が入った。昨年の第6位から大きく順位が上昇している。ファクター別の評価では「デザイン・サイズ」「ディスプレイ」でカシオを上回った。スライド開閉式や大型液晶搭載といった独自性がそれを好む層に高い評価を受けている。
第3位にはソニーエリクソン(631ポイント)、第4位には昨年の8位から大きく順位を上げて日立(622ポイント)が入った。ソニーエリクソンは音楽関連機能に特色を持ち、日立はワンセグ機能への取り組みをいち早く行っている。今年上位にランクされたのは、いずれも他社との差異性を具現化したメーカーといえる。
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メーカー別ランキング |
2004年以降の顧客満足度ランキングの推移を見ると、年々、シェアの高いメーカーのランキングが後退し、機能・性能で徹底した独自性を打ち出すメーカーが上昇する傾向が顕著になっている。今年の調査結果では、多機能と操作性のカシオ、大画面の三菱、音楽機能のソニーエリクソンが上位を占める一方、シャープ、NEC、パナソニック等シェアの高いメーカーの評価が低調となり、従来以上に明暗がはっきりと分かれた。
消費者の志向が「無難で安全な選択」から「自分らしさ/自分の価値観に見合う商品への欲求」へ転換しつつあることを示している。調査結果からは、ワンセグTV受信機能、音楽機能、防水機能への高い関心と共に、パケット定額制の普及により進むインターネットコンテンツの利用拡大の可能性もうかがえる。メーカーには、消費者が携帯電話機に何を期待しているかを把握する能力、自社のターゲットを選定する能力、その消費者の期待に応える商品を開発する能力が従来以上に求められている。画一的ではないメーカー独自の方向性を見出し、それを積極的に市場に提示してゆくことが市場を勝ち抜くための必須条件となっている。
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