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社会環境や労働環境の変化に対応したDX時代のガバナンスとは
現代の企業ガバナンスおよび内部統制を考えるに当たって、DXは避けて通ることができない最重要テーマだ。2021年、大規模なシステム障害を起こしたみずほ銀行は、向こう5年間で1000億円のDX投資計画を発表した。また、三菱電機による品質不正が表面化した事件では、DXの遅れが不正の背景にあったと指摘された。こうしたことからDXの取り組み次第で、企業経営の根本に関わるリスクを抱えることになりかねないこと分かるだろう。「DXの本質とは、ITおよびデジタルとビジネスを一体的に捉え、新たな価値創造に向けた戦略を策定することです。そのためには、経営トップがイニシアチブをとり、組織内のすべての変革に組織横断的に取り組むことが不可欠です」と語るのは、内部統制報告制度が導入された2007年当時、金融庁企業会計審議会の内部統制部会長を務めた、大原大学院大学会計研究科教授/青山学院大学名誉教授の八田進二氏だ。
八田氏はさらに、コロナ禍によるビジネス環境の変容も合わせて考慮すべきだと示唆する。この「変容」とは、DXの急激な加速に加え、AIの台頭やESG(環境・社会・ガバナンス)およびSDGs達成に向けた社会の動向。あるいはリモート化や働き方改革の促進と、それに伴うOJT教育の欠如やコミュニケーション不足といった労務面の変化を指す。
この混沌とした状況の中で、健全な企業運営を実現していくためのガバナンスを議論するに当たっては、まず原点=「ガバナンスとは何か?」に立ち返る必要がある。その第一歩として八田氏は、「不正や不祥事を抑止抑制するのが、ガバナンスの第一義的な使命ではありません」と指摘する。
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