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2020年の緊急事態宣言発令時、デジタル化が進んでおらず、ただ押印のために出社しなければならない社員が少なからずいたことは記憶に新しい。しかしその後、政府による押印の見直しやデジタル化の推進が行われ、企業でも同様の取り組みが進む。さらに現在、政府は脱ハンコの改革手法を活用して、より広義のデジタル改革にも着手する。その改革手法とはどのようなものなのか。そしてその手法を企業の法務部門が学び、自社のデジタル化や業務改革に生かすにはどうすればよいのか。日本組織内弁護士協会理事でAirbnb Japan日本法務本部長の渡部友一郎氏に聞く。
脱ハンコ改革で行政機関の押印は99.5%減少
脱ハンコが政府により推進されていることは、既に周知の事実だろう。では、具体的にどの程度脱ハンコが進んでいるのかはご存じだろうか。2020年11月に、当時の規制改革担当の河野 太郎 大臣が記者会見で発表したデータは下記の通りである。
<押印を求めている行政手続き>
改革前:14992件
改革後:83件
この結果について、「これは非常に評価できることだと思います。ただ、99.5%も減らせるなら、もともと押印は不要だったのではないかとも考えられます」と話すのは、日本組織内弁護士協会理事で、Airbnb日本法務本部長の渡部 友一郎氏だ。渡部氏はAirbnbの弁護士として、民泊新法のルール形成に携わった経験を有するほか、現在はデジタル臨時行政調査会作業部会のサブワーキンググループ「法制事務のデジタル化検討チーム」に構成員として参画している。
渡部氏は、上記の数字に見られるような脱ハンコの普及に伴い、ビジネス面で電子署名のサービスの市場が非常に大きく拡大しているとも話す。2020年の矢野研究所「電子契約サービス市場規模推移・予測」によると、電子契約サービスの市場は、2017年の時点では28億円程度だったが、2024年には264億円まで急成長すると予測されている。
そして渡部氏によれば、押印が減り電子契約が増えるこうした状況は、あくまで個別の事象であり、脱ハンコの本質はまた別にあるという。では、その本質とは一体どのようなものなのだろうか。
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