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サイバーセキュリティは、もはや技術的な課題に留まらない。現代社会において、個々人や組織が直面するこの問題は、文化、思想、組織運営と密接に絡み合っている。押井 守監督の『機動警察パトレイバー2 The Movie』や、レイ・ブラッドベリの『華氏451度』といった文学や映画の中にも、その本質を垣間見ることができる。サイバーセキュリティの最前線で求められることは何だろうか。近畿大学情報学研究所・准教授の柏崎 礼生氏が、現代思想・文学・エンターテインメントなど多様な視点から、サイバーセキュリティのあるべき姿について解説する。
アニメ・文学に見る、サイバーセキュリティで起こっている問題点
「このアニメ映画の中で、『戦線から遠のくと、楽観主義が現実に取って代わる』との言葉があります。前線にいると、戦争の状況が分かります。しかし、上層部となり現場から離れると、概略は見えても直近の状態が分からなくなることを表した言葉です。この状況は、セキュリティの現場にも当てはまります」(柏崎氏)
さらに、現在のセキュリティの現場で起こっていることについて、柏崎氏は、米国の哲学者・リチャード・ローティの著作『偶然性・アイロニー・連帯』(1989年)を引用して、こう説明する。
「米国において、かつては中間層が富裕層と労働者層の間を取り持っていました。しかし、貧富の格差が拡大し、中間層が縮小しました。その結果、富裕層と労働者層との断絶が大きくなり、対立の構図が生まれたのです」(柏崎氏)
以降では、現代思想・文学・エンターテインメントなど多様な視点を交え、サイバーセキュリティの課題点、サイバーセキュリティの最前線で重要なことについて、柏崎氏が解説する。
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・知識格差から焚書へ、サイバーセキュリティに潜む「同調圧力」
・セキュリティ組織における「連続性」と「継続性」の重要性
・尼崎市46万人分情報漏えい事件の「反省点」とこれから
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