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生成AIの実用性の高さが注目され、全世界でAIの利用方法に関する議論が進む一方で、セキュリティリスクを懸念する声も高まっている。生成AIのリスク管理は攻撃と防御の“いたちごっこ”になりやすく、今後さらに注視する必要がある。そこで、企業が考慮すべきセキュリティリスクと、生成AIを安全に活用するための上手な付き合い方について、NRIセキュアテクノロジーズ コンサルティング事業統括本部長 山口雅史氏に話を聞く。

企業の6割が生成AIを「業務で活用中・検討中」

 ビジネスに生成AIを利用する動きが、ここ数年で急激に広まっている。

 2023年5月に実施された野村総合研究所の「AIの導入に関するアンケート調査」にて、「生成AIの職場における導入・検討状況」を尋ねたところ、生成AIを仕事に活用しているビジネスパーソンの割合は3.0%、トライアル中は6.7%という結果になった。

 また、帝国データバンクが2023年6月に発表した「生成AIの活用に関する企業アンケート」では、生成AIを業務で「業務で活用」もしくは「活用を具体的に検討」、「検討しているがイメージが湧かず」と回答した企業が、全体の約60%を占め、活用・検討段階に差はあるものの各社で検討が進んでいる様子だ。

 NRIセキュアテクノロジーズ コンサルティング事業統括本部長 山口雅史氏は、生成AIの活用を検討する企業に向けて、利用方法の模索と並行して、リスクを適切に把握し、対策を講じる必要があると訴える。

 企業が生成AIを活用するうえで想定すべきセキュリティリスクは、各種権利や倫理の侵害、生成AIで取得した他社情報の漏えい、不正プログラム混入など多数考えられる。こうしたリスクへの対応の巧拙が企業ブランドの価値に直結してしまう可能性がある中、企業はどのように生成AIと付き合っていくべきなのだろうか。

この記事の続き >>

  • ・生成AIの3つのセキュリティリスクとは
    ・法規制から読み解くAI活用の“リスクの大きさ”
    ・利便性の向上で生まれる「新たな攻撃」とは
    ・どう対応する?攻撃と防御の「いたちごっこ」

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