- 2022/04/20 掲載
NECソリューションイノベータ、「NEC 高精度衛星測位ソフトウェア」を開発
本ソフトウェアは、全球測位衛星システム(GNSS、注2)の観測データとみちびき(準天頂衛星システム)から得られたMADOCAによる補正情報(注3)を活用し、当社独自の測位アルゴリズムによって、センチメートルレベルの位置情報(緯度・経度・高度)を提供するものです。これにより、車の自動運転やドローンを利用したメンテナンス作業など、位置情報を活用する様々な場面において、安全・安心の確保や業務効率化に貢献します。
なお本ソフトウェアは、ビズステーション社製の「VRSC対応受信機とAndroidコントロールアプリDrogger-GPS」(注4)に先行して採用されており、GNSS測量や森林・山林測量等、位置情報を活用した様々な取り組みを支援していきます。
■背景
少子高齢化、労働力不足等の社会課題に対して、スマート農業、自動運転、高度運転支援、ドローン活用、情報化施工(注5)などへの取り組みが進められています。それらを実現する要素として、高精度な位置情報が求められています。
そこで当社は、長年研究してきた測位アルゴリズムとソフトウェア技術を活かし、高精度な衛星測位を実現する「NEC 高精度衛星測位ソフトウェア」を開発しました。今回、スマートデバイス等を利用した計測ニーズの高まりを受け、Androidに対応したアプリケーションライブラリを製品化しました。
(注1)Multi-GNSS ADvanced Orbit and Clock Augmentation。国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めてきた精密衛星軌道・クロック推定を行うソフトウェア。 本ソフトウェアにより精密に推定した測位衛星の軌道・クロック推定結果等に基づき、高精度測位に必要な補正情報を生成。同技術の活用によって、海外や海洋も含めたグローバルな環境での高精度測位の利用が期待されている。
(注2)Global Navigation Satellite System。米国のGPS、日本の準天頂衛星(QZSS)、欧州連合のGalileo等の衛星測位システムの総称。
(注3)2017年12月より、みちびきによるMADOCAの技術実証(L6E信号での技術実証用補正情報の配信)を開始。受信可能な地域は、日本およびアジア・オセアニア。無償で利用可。
https://qzss.go.jp/info/information/madoca_171206.html
(注4)MADOCAを活用した測位は現時点で静止モード(static)のみ利用可能。
https://www.bizstation.jp/ja/drogger/dg-pro1rws_index.html
(注5)建設事業における「施工」において、ICTの活用により、各プロセスから得られる電子情報をやりとりして高効率・高精度な施工を実現するもの。
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