- 2022/01/05 掲載
DX投資で内需拡大、賃上げには温度差 国内の財界トップが会合
十倉会長は祝賀会後の会見で、民需主導の景気回復を政府が描いたことを「ボールが(民間側に)きている」と表現。最近の企業の設備・研究開発投資やM&Aなどの多くは対海外だったが「GXは国内でやらないと意味がない。DXも大半がそう。日本経済にとって最大で最後のチャンスで、活性化のきっかけとなる年にしたい」と述べた。
<首相「攻めの賃上げ」直接要請、企業の反応まだら模様>
祝賀会であいさつした岸田文雄首相は、経済成長には賃上げが不可欠だとして「攻めの姿勢で賃上げに協力してほしい」と要請した。大和証券グループ本社の中田誠司社長は「業績がある程度上がっている企業は、それに見合った賃上げが責務」との考えを示した。同社は来年度、国内約1万3000人のグループ社員を対象に平均3%以上の賃上げを実施する方向で検討している。
ANAホールディングスの片野坂真哉社長も、賃金をコロナ以前の水準に回復させると表明したが、伊藤忠商事の岡藤正広会長は「お金だけではない。いかに生産性を上げるか、効率のよい働き方を考えられるか」も重要だと述べた。
<原発再稼働に前向きな声>
環境投資の推進と関連して、原発に関する発言もあった。日本商工会議所の三村明夫会頭は、国によってエネルギー問題の状況は異なるため、資源の乏しい日本は「国際競争力を伸ばすような温暖化対策を模索すべきだ」として、原子力の積極活用が「紛れもなく解決策の一つ」だと主張した。
(基太村真司、新田裕貴 編集:田中志保)
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