- 2021/11/17 掲載
午後3時のドル114円後半で足踏み、ユーロは1年4カ月ぶり1.13ドル割れ
米セントルイス地区連銀のブラード総裁によるタカ派的な発言も材料視され、ドルが対主要通貨で全面高。ドル指数は一時96.26付近と2020年7月以来の高水準まで上昇した。
ユーロは対ドルで一時1.1263ドルと、2020年7月以来の水準まで急落。節目の1.13ドルのストップロスを狙った仕掛け的な売りが出たという。ユーロ安/ドル高につれて、ドルが対円で強含む場面もあった。
ただ、ドル/円では115円手前ではまとまったノックアウトオプションがあるほか、短期筋による利益確定売りや実需による売りが出やすいとみられ、114円後半で足踏み状態となった。
朝方発表された10月貿易統計で貿易収支は674億円の赤字だった。予想(ロイターの予測中央値は3100億円の赤字)ほど赤字が膨らまなかったことで、「投機的な円売りの勢いが弱まった印象だ」(外為アナリスト)との声も聞かれた。
市場では、海外時間のドル/円の動向に注目が集まっている。楽天証券のFXディーリング部、荒地潤氏は「海外時間で115円を付けた場合、次のレベルである118.60円に向けてドル高/円安が進む可能性がある」との見方を示した。
米連邦準備理事会(FRB)の次期議長人事を巡る市場の警戒感も強まっている。バイデン米大統領は16日、FRB次期議長人事で最終判断を4日以内に下すと述べた。政府筋は先週、大統領はパウエル議長の続投かブレイナードFRB理事の昇格かを検討していると述べていた。
市場では「仮にブレイナード理事が昇格した場合、一時的にドルが売られる可能性が高く、この水準でのドルロング/円ショート(のポジションを持つことは)危険だと市場は察知しているのではないか」(上田東短フォレックスの営業推進室長、阪井勇蔵氏)と指摘する声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 114.90/92 1.1297/01 129.82/86
午前9時現在 114.89/91 1.1316/20 130.03/07
NY午後5時 114.82/83 1.1319/23 129.96/00
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