- 2021/07/31 掲載
デジタルドルの実現急務=中国先行に危機感―米FRB理事
【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は30日、中央銀行が発行するデジタル通貨に関し、「他の主要国・地域が発行しようとする中、米国がしないのは理解できない」と述べた。中国の先行に危機感を募らせ、基軸通貨の地位を守る上でデジタルドルの実現が急務だと強調した。
ブレイナード理事はコロラド州での会合で「中国などの各国が(米国より)先行していることは、国際決済への潜在的な問題をはらんでいる」と指摘。デジタル人民元が普及する可能性に警戒感を示すとともに、中銀によるデジタル通貨の発行競争が熱を帯び始める中で「米国は先頭にいる必要がある」と訴えた。
また、新型コロナウイルス危機をきっかけに現金を使わない決済が広がったと説明。銀行口座を持たない低所得世帯に政府の給付金が届かないという問題はデジタル化で対応できるとも語り、デジタルドル発行の環境が整いつつあるとの考えを示した。
【時事通信社】 〔写真説明〕米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事(EPA時事)
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