伊藤忠テクノソリューションズ株式会社（代表取締役社長:柘植 一郎、本社:東京都千代田区、略称:CTC）は、米国InfluxData Inc.（CEO:Evan Kaplan、本社:米国カリフォルニア州、以下:InfluxData社）のオープンソースの時系列データベース「InfluxDB（インフラックスデービー）」について、国内で初めてInfluxData社と代理店契約を締結し、本日から提供します。InfluxDBは、IoTセンサーなどから送られる大量の時系列データを蓄積し、活用することに特化したデータベースで、CTCは、クラスタリング機能を搭載した商用版を取り扱います。価格は2百万円（税抜）からで、IoTの拡大が見込まれる製造や情報通信分野の企業を中心に、InfluxDBを含めたIoTやデジタル活用ソリューションを展開し、3年間で30億円の売上を目指します。

近年、AIやIoT関連市場の拡大により、センサーを使用して大量のデータを収集し、分析で利用する企業が増加しています。精度の高い分析を行うには高頻度でデータを収集する必要があるため、蓄積するデータ量も膨大になる傾向があります。ほとんどのセンサーデータは、時刻と状態のデータを組み合わせた時系列データと呼ばれるもので、そのようなデータの蓄積に加え、高速な読み書きや圧縮に優れた時系列データベースに注目が集まっています。

InfluxDBは、センサーから送られる時系列データをリアルタイムで取り込み、長期間にわたる保存や高速な検索を実現するオープンソースの時系列データベースです。データの圧縮によるストレージ容量の節約や、解析時に使用するメモリ量の削減など、時系列データに特化して最適化されており、大量なデータを扱う際の効率的なデータ管理を可能にします。また200種類以上のデータソースに接続可能なコネクターが提供されているため、様々なデータベースやクラウドプラットフォーム、IoTセンサーなどとも容易に連携できます。

商用版はクラスタリング機能を備えており、高い可用性と拡張性に基づき安定したシステムの構築を可能にします。海外では既に、産業設備やネットワークの異常検知、AI（機械学習）を組み合わせた予知保全、アプリケーションやネットワークのパフォーマンス管理などで広く活用されています。

CTCは、InfluxDBの提供に加え、導入に伴うシステム構築やコンサルティング、保守サービスを提供します。またデータを活用したデジタルトランフォーメーションの各種支援サービスも既に提供しており、InfluxDBを使用したデータ活用を総合的に支援します。

今後もCTCは、InfluxData社と連携し、製造業向けのデジタルツインやエッジコンピューティングのシステムでInfluxDBを組み込み、お客様の更なるデータ活用とデジタルトランスフォーメーションに貢献していきます。

■InfluxData Inc.について

米国カリフォルニア州に本社があるソフトウェアベンダー。時系列データを効率よく蓄積、活用する、オープンソースの時系列データベース「InfluxDB」を開発。IoTデータの活用やネットワークモニタリングでの利用に加え、リアルタイムデータ分析などでも使用されており、有償版の顧客数は750社を越えています。