- 2020/11/14 掲載
ECB当局者、ワクチン進展でも慎重姿勢 第2波の影響警戒
新型ウイルス感染症ワクチンを巡っては、米製薬大手ファイザー<PFE.N>が9日、独バイオ医薬ベンチャーのビオンテック<BNTX.O>と共同開発するワクチンの臨床試験(治験)で感染を防ぐ有効率が90%を超えたと発表。
ECB理事会メンバーでもあるデコス総裁は「投資家、消費者信頼感、および経済活動の観点から、極めて前向きなニュースだった。ただ慎重でありたい。短期的に欧州全土で(感染抑制に向けた)規制が継続される」と述べた。
シュナーベル専務理事はCNBCのインタビューに対し、ファイザーの発表は「素晴らしいニュース」だったとしながらも、感染抑制に向けた新たな規制は「第4・四半期、および来年第1・四半期の見通しに対する大きな重しになる」と語った。
ECBは経済成長率について、2020年はマイナス8.0%、21年はプラス5.0%、22年はプラス3.2%と予想。ただデコス総裁は、ECBの見通しには感染第2波の影響は織り込まれていないと述べた。
ラガルドECB総裁は前日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長とイングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁も参加したパネルディスカッションで、「ワクチンの生産と配布についてはまだ不確実性があるため、それほど熱狂したくない」と述べた。
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