- 2020/11/13 掲載
中国社債市場に信用不安、国有企業債のデフォルト相次ぐ
トレーダーや関係筋によると、国有銀行が国有企業が発行した債券の保有を減らしている。数行はしばらく前に保有を圧縮し始めたという。
4大国有銀行の一行の関係者は「当行のリスク管理部門は8月下旬に発行体のリスクを作成し、行内に警告を発していた。最近デフォルトした企業はすべてそのリストにあった」と話す。「市場のルールを尊重しなければ、すべての地方政府の信頼性を破壊することになる」と指摘した。
中国国有セクターの債務問題はかなり前から懸念されていた。しかし投資家は、国有企業の債券には地方政府の暗黙の保証がついているとみなし、利回りに妙味を見出した。
今週の売りの引き金となったのは、国有石炭会社、永城煤電控股集団のデフォルト。発行後1カ月足らずで元本と利息の支払いができないと表明した。また名門の清華大学が出資する国有半導体メーカー、清華紫光集団が、有力格付け会社、中誠信国際信用評級(CCXI)から債務返済を巡るリスクを指摘されて上海上場株が急落し、取引が一時停止された。
10月末には、独自動車大手BMW<BMWG.DE>の合弁相手の親会社、華晨汽車集団の社債がデフォルトした。
清華紫光集団の2024年1月償還債価格<CN155169=SS>(クーポン=5.11%)は12日に約37%急落し、13日も7.5%下落した。
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