- 2020/11/13 掲載
ドル安定的、欧米のコロナ感染第2波で慎重姿勢堅持=NY市場
ニューヨーク時間のドル指数<USD=>は0.01%高。アジア時間で安値を付けた後、ロンドン時間ではやや値を戻していた。
米労働省が12日に発表した11月7日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は、70万9000件と前週から4万8000件減少し、3月以来の水準に改善した。ただ、ドルへの影響は限られた。
この日は米欧英中銀のパネルディスカッションが開催されたが、新たな手掛かりは乏しかった。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長と欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、コロナワクチンの臨床試験(治験)で良好な結果が出たことを歓迎しながらも、経済の先行きは不透明なままだと強調した。
バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「きょうの資本市場は神経質ながらも落ち着きが見られる」と指摘。価格が新たな方向性を示しているわけではないが、新型コロナを巡る見通しや中銀の今後の金利政策、米大統領選の行方などが懸念されていると述べた。
安全通貨である円<JPY=D3>は対ドルで105.125円に上昇。コロナワクチンを巡るニュースを受け、今週は約2%下落している。
ユーロ<EUR=EBS>は0.2%高の1.1803ドル。
アジア時間に対米ドルで1年8カ月ぶりの高値を付けたニュージーランドドル<NZD=D3>はその後売られ、終盤は0.5%安。
カナダドル<CAD=D3>は対米ドルで0.6%安の1.3140カナダドル。カナダドルはコロナワクチンを巡るニュースを受け、9日に一時1.2928カナダドルまで上昇していた。
ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのエリック・ネルソン氏は、カナダ経済は比較的安定しており、コロナワクチンへの期待を背景とする原油高の恩恵も受けるため、カナダドルは今後数カ月間、堅調に推移するだろうとした。
ポンド/ドル<GBP=D3>は0.8%安の1.3113ドル。欧州連合(EU)と英国との通商協議を巡る懸念が重しとなった。
ドル/円 NY終値 105.12/105.15
始値 105.33
高値 105.38
安値 105.08
ユーロ/ドル NY終値 1.1804/1.1808
始値 1.1809
高値 1.1817
安値 1.1788
(表はリフィニティブデータに基づいています)
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