- 2020/11/13 掲載
景気「今後数カ月は試練」=ワクチンへの楽観戒め―米欧中銀トップ
【ワシントン、フランクフルト時事】米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は12日、新型コロナウイルスワクチンの開発進展を歓迎する一方、「今後数カ月は試練に直面する可能性がある」と、感染再拡大が景気に及ぼす影響に警戒感を示した。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁も「不確実性があり、熱狂的になれない」と指摘。市場などの一部で広がる先行きへの楽観を戒めた。
パウエル議長はオンラインで開かれたECBのセミナーで「ワクチン生産と配布の時期、予防効果を考慮すれば、経済の短期見通しを評価するのは時期尚早だ」と明言。景気は回復基調をたどっているとしつつ、急速に広がるコロナ感染が「大きなリスクだ」と強調した。
ラガルド総裁は「不確実性が非常に強い状況だが、今は向こう岸が見えている」と、ワクチン実用化に期待感をにじませた。ただパウエル議長の懸念に同調し、「コロナによる長期的な打撃をできる限り小さくするため、金融政策と財政政策による支援が引き続き必要だ」と主張した。
【時事通信社】
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