- 2020/10/27 掲載
ANA、スリム化で生き残り=構造改革、27日発表
ANAホールディングス(HD)は27日、2020年9月中間連結決算と事業構造改革を発表する。新型コロナウイルス流行により旅客需要が急減するなど経営環境が大きく変わる中、採用抑制による人員規模の縮小や運航機材の削減など事業のスリム化を進め、生き残りを図る。
中間決算に合わせて公表する21年3月期の連結純損益予想は5000億円規模の赤字(前期は276億円の黒字)となりそうだ。需要は当面戻らないと判断し、いったん事業規模を縮小する。
新規採用の凍結や転職支援による人員減のほか、グループ外企業への社員出向も検討し、約4万6000人のグループ社員を22年度までに3500人程度減らす。一般社員の平均年収も3割減らすなどし、人件費を圧縮する。
運航機材は大型機を中心に30機程度を削減。小型機も一部減らし、整備費などを抑える。
現在、大半が運休している国際線は、全日本空輸の羽田空港発着便を優先して再開させる。国内線は傘下の格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションを積極的に活用。全日空のマイルをピーチで使えるようにするなど2社の連携を強化する。
旅行事業はマイレージ運営事業と統合し、顧客データを活用した商品販売の強化を目指す。
構造改革の発表会見には片野坂真哉ANAHD社長が臨む。コロナ禍を乗り切り、再び成長に向かう姿を示す。
【時事通信社】
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