- 2020/10/19 掲載
経済リスク、非常に大きく下向き 前例ない不透明感=英中銀総裁
有識者会議G30主催のオンライン・セミナーで述べた。
第2・四半期の英経済は20%のマイナス成長と、主要先進国で最大の落ち込みを記録した。
総裁は、第3・四半期末時点の生産が、昨年末時点の水準を10%下回ると改めて予測。「10%は非常に大きな差だということを明確にしておこう」と述べた。
「われわれは、経済の不透明感が前例のないほど高まっている状態で活動している。もちろん、新型コロナ感染症の再流行で足元の不透明感は高まっている。リスクは依然として下方向に非常に大きく傾いている」とも発言。
今後の政策の見通しについては、不透明感を踏まえ、慎重に行動するのではなく、積極的に行動することが最も望ましいとの考えを改めて示した。
エコノミストの間では、中銀が11月5日に債券買い入れの拡大を発表するとの見方が多い。
総裁は、今後は適切な政策手段を選ぶことが重要になるとも発言。量的緩和とマイナス金利の効果は経済情勢や金融システムの構造に左右されるとの見方を示した。
総裁は「マイナス金利については、他国の経験を踏まえ、恐らくホールセール金融市場や景気回復の初期段階のほうが、うまく機能するのではないかと判断している」と述べた。
中銀は先週、ゼロ金利やマイナス金利が導入された場合、どの程度準備が整っているか銀行に情報を求めた。
総裁は、為替レートの目標を設定していないと改めて表明した上で、為替レートの水準は考慮に入れており、為替レートがインフレ目標の達成に寄与していると述べた。
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