- 2020/10/15 掲載
バリュー株投資のAJO、年内で閉鎖 運用資産100億ドル
運用資産は100億ドルだが、投資家の間で「存続可能性に対する懸念が根強い」ため、閉鎖を決めたとしている。
AJOのウェブサイトによると、同社の多くのファンドは、9月30日までの1年間で運用成績が急激に悪化した。
運用額が50億ドルを超える「大型株アブソリュート・バリュー」の運用成績はマイナス15%、「小型株アブソリュート・バリュー」はマイナス21%だった。
AJOの創業者テッド・アロンソン氏は「当社の強み、つまり当社の『秘伝ソース』と、市場の多くの変動要因の相性が悪くなり、相対的なパフォーマンスが悪化した」と述べた。
株式市場は3月の安値から急伸しているが、バリュー株は出遅れている。小売りなどの関連セクターは、ハイテク経済へのシフトを背景にビジネスモデルが揺らいでいる。
ラッセル1000バリュー指数<.RLVTRI>は年初から8%下落。ラッセル1000グロース指数<.RLGTRI>は30%値上がりしている。
AJOはフィラデルフィアとボストンにオフィスがあるが、11月30日で取引を終了し、12月31日に事業を閉鎖する。アロンソン氏は引退するという。
同氏は「市場の力を受けて、事業閉鎖を決めた。私たちはバリュー投資に未来があるとまだ信じているが、残念ながら、そうした未来の到来には時間がかかりそうで、私たちには間に合いそうにない」と述べた。
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