- 2020/10/15 掲載
FSB、過大な銀行資本要件への対策を来月協議
銀行は海外の支店ごとに高水準の資本と流動性を維持する必要があることに不満を表明している。これは各国の規制当局が本拠地の当局を信用していないことが背景にあり、銀行や利用者にとってコスト増加につながっている。
FSBは11月30日に「有害なリングフェンス(隔離)と(資本と流動性の)断片化」を防ぐための「行動」について協議すると説明した。
また「国境をまたぐ協力や意思疎通など、危機時に信頼感を高めるための方策を推進する」としている。
これらの措置には規制当局間で覚書の活用を拡大することが含まれるという。
FSBはまた、金融機関が法令順守対応の重複を避けるために、同等の規則を持つ国の規制当局同士で相互に「委任する」仕組みについても検討する。
FSBのクオールズ議長は主要20カ国・地域(G20)に宛てた書簡で、過去数カ月間で市場は力強く回復したが、実体経済は回復に向けた道筋が不透明で、金融システムにも影響が及ぶ可能性があると指摘した。「そのため金融安定を巡る状況は引き続き極めて困難だ」とした。
さらに現在から2021年末までの間にロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の使用中止に向けて銀行や企業が取るべき措置について、意識を高めるための国際的な「ロードマップ」を作成していると明らかにした。
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