- 2020/10/09 掲載
マイナス金利導入、絶対ないと言い切れず=カナダ中銀総裁
カナダ中銀は3月に政策金利を過去最低の0.25%に引き下げ、少なくとも2年間は低金利を維持すると表明。追加刺激策を講じる場合には債券買い入れプログラムの調整から着手するとしていた。
マックレム総裁は講演後の質疑応答で、「現時点ではマイナス金利について積極的に議論しているわけではない」とした上で、選択肢の一つであり、「絶対ないとは言い切れない」と指摘。融資支援やイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)なども可能な手段とし、新たな問題が発生すれば量的緩和政策の規模を拡大する一方、事態が好転すれば規模を縮小するとした。
マックレム総裁の発言を受け、カナダドルは0.1%高の1米ドル=1.3242カナダドルとなった。
講演では、コロナ危機に対応するために実施された大胆な措置は必要だったが、「経済と金融システムが今後の経済ショックに対して一段と脆弱になることは避けられない」と言及。カナダは多くの脆弱性を抱えたままコロナ危機に突入し、危機を通過するころには政府債務の増大が「確実視される」と語った。
また、コロナ危機からの完全回復には時間がかかると改めて表明。感染第2波など多くのリスクがなお存在すると指摘した。
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