- 2020/10/09 掲載
低リターン環境、今後3─5年続く=PIMCO
同社は、クレジット市場・株式市場の現在のバリュエーションは高く、金利はゼロ付近で維持される公算が大きいと指摘。投資家は利益の対国内総生産(GDP)比が低迷もしくは低下すると予想すべきだとしている。
クレジット市場や株式市場では、投資家の利回り追求が下支え要因となっているが、新型コロナウイルスの流行で、旅行・娯楽・接客業などでは、売り上げの早期回復を見込めず、中銀が債務不履行の増加を防止するため、介入する可能性も低い。
同社は「ポートフォリオ・マネジャーも、資産配分の担当者も、歴史的な低利回りと株式の高いバリュエーションを踏まえ、リターンの予想を引き下げることが合理的だ。過去のリターンを維持するために、質の低い資産への投資を過度に進めるのは合理的ではない」と述べた。
同社は「米連邦準備理事会(FRB)を含め、中銀には、危機の際に資産市場を支援する最終手段があるが、インフレ目標を確実に達成するには、中銀にはコントロールできない手段──財政政策──が必要だ」と述べた。
また、同社のグローバル・エコノミック・アドバイザー、ジョアキム・フェルス氏は、英国と欧州連合(EU)の通商交渉について、合意が成立すると予想しているが、英国のEU離脱は双方に悪影響を及ぼすとの見方を示した。EUから英国経済を解きほぐすには複雑な作業が必要になるとしている。
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