- 2020/07/30 掲載
米財貿易赤字、6月は6.1%減 世界貿易量の改善示唆
赤字が縮小しても、米経済が第2・四半期に世界大恐慌以降最大の落ち込みとなったとの見方は変わらない。
6月はモノの輸出が13.9%増の1025億9300万ドルだった。輸入は4.8%増の1732億3400万ドル。輸出増が輸入増のペースを上回った。
モノの輸入は5月に2010年7月以来の低水準を付けていた。
6月は自動車・同部品の輸出が144.1%増加し、全体水準を押し上げた。資本財は11.0%増。消費財は12.6%増だった。産業用資材やその他のモノも増えた。一方、食品と飼料、飲料は減少した。
自動車・同部品の輸入は107.7%増加した。資本財と消費財の輸入も力強く伸びた。一方、産業用資材は減った。
モノの貿易赤字の減少は国内総生産(GDP)の押し上げ要因となるが、小売・卸売在庫は減り続け、GDPの押し下げ要因となった。輸入がこれまで減っていたことから企業の在庫は縮小した。
政府は第2・四半期GDP速報値を30日に公表する。ロイターのエコノミスト調査によるとGDPは第2・四半期に年率で34.1%減と、政府がGDPの統計を記録し始めた1947年以来最大の落ち込みとなる見込み。第1・四半期GDPは5.0%減だった。米経済は2月に景気後退(リセッション)入りした。
同時に発表された6月の小売在庫(速報値)は前月比2.6%減だった。5月は6.2%減少していた。自動車・同部品の在庫が6.5%減だった。GDPの算出に用いられる、自動車を除く小売在庫は0.8%減。5月は1.7%減少していた。6月の卸売在庫(速報値)は前月比2.0%減。5月は1.2%減少していた。
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