• 2024/06/04 掲載

UBSのヘーフェル氏が株式より債券に軸足、利下げで高リターン期待

ロイター

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Harry Robertson

[ロンドン 3日 ロイター] - UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのマーク・ヘーフェル最高投資責任者は、株式よりも債券への投資に傾きつつあるとの考えを示した。主要中央銀行の利下げに伴って、リスクが乏しく大きなリターンが見込まれるためだ。

今年これまでを見ると、経済成長が予想を上回り、各中銀の高金利政策が想定以上に長引いていることから、債券の運用成績は株式に大きく見劣りしている。ICEのBofAグローバル政府債・社債指数のリターンはマイナス1.4%前後なのに対して、MSCI世界株指数はプラス8%を超える。

それでもヘーフェル氏は、債券利回りは中銀の利上げを経て魅力的水準に達した上に、今後の利下げで債券価格は上昇するはずだと主張。「リスク調整後ベースでは、現時点でわれわれは債券の方をやや選好している」と述べた。

株式の割高化や目白押しの政治日程、地政学的イベントが続いている点などを踏まえると、株式は年後半にかけてボラティリティーが高まる恐れがあり、債券利回りの追求は待機場所として妙味があるという。

ヘーフェル氏の予想では、欧州中央銀行(ECB)が今週利下げを開始し、米連邦準備理事会(FRB)も9月と12月に利下げする公算が大きい。

特にヘーフェル氏が熱い視線を向けているのは高格付け社債と、米国債のうち長期債よりも政府債務を巡る懸念に影響を受けにくい5年債だ。

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