- 2024/04/05 掲載
米政府がASMLに中国向けサービス業務打ち切り要請へ=関係者
[ワシントン 4日 ロイター] - バイデン米政権は来週、オランダの半導体装置メーカー最大手ASMLに対して、中国での製造装置向けの保守点検などのサービス業務を打ち切るよう要請する方針だ。事情に詳しい2人の関係者が明らかにした。
関係者の話では、エステベス米商務次官(産業安全保障担当)が8日にオランダ政府当局者やASML幹部と面会し、こうしたサービス契約を巡る問題を話し合う。協議の中では、米国側がオランダの半導体製造装置の出荷を制限する中国の半導体工場のリストの追加を求める可能性もあるという。
オランダ外務省は、エステベス氏と会談を行うことは認めたが、議題は明らかにしていない。「オランダは常にパートナーと有意義な議論を行っている。8日もその一例だ」とだけコメントした。
今回の動きは、米政府が中国の先端半導体生産能力をさらに抑え込もうとする取り組みの一環。背景としては昨年、米国が中国向け先端半導体技術輸出の規制を進めていたにもかかわらず、中国通信機器大手のファーウェイ(華為技術)が国産とうたった先端半導体を搭載した最新スマートフォンを発表し、世界を驚かせた出来事が挙げられる。
ただ大型で高価な半導体製造装置は定期的な保守点検が欠かせない以上、ASMLの中国でのサービス業務が打ち切られれば、中国にとっては打撃になるとみられている。
ASMLの売上高に占める中国の比率は昨年29%と、台湾に次いで大きかった。
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