- 2024/02/22 掲載
英PMI、2月は9カ月ぶり高水準で景気後退脱却か 物価圧力強い
[ロンドン 22日 ロイター] - S&Pグローバル/CIPSが22日発表した2月の英国の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は53.3と、1月の52.9から上昇し9カ月ぶりの高水準となった。
サービス業が好調だったほか、企業の楽観度が2年ぶり高水準だった。景気後退(リセッション)から早期に脱却するとの見方を強める内容となった。
ただ、インフレ圧力は強く、イングランド銀行(英中央銀行)は引き続き利下げに慎重になる可能性が高い。
ロイターがまとめた市場予想は1月から変わらずだった。
サービス業の賃金は大幅に上昇。紅海の混乱で製造業の供給にも悪影響が出ており、企業の値上げペースは昨年7月以来の高水準となった。
サービス業PMIは54.3で横ばい。製造業PMIは47.0から47.1に上昇したが、好不況の分かれ目となる50を下回った。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏によると、今年第1・四半期の経済成長率は0.2─0.3%になる見通し。昨年第3・四半期と第4・四半期はマイナス成長だった。
早期利下げ観測が浮上する中、金融サービスの需要が増えた。製造業の活動は引き続き縮小。接客業も生活費危機の影響を依然受けている。
同氏はインフレ率について、近く中銀目標の2%に低下するのではなく、4%の水準で高止まりするリスクがあると指摘。
2月の平均コストは過去6カ月で最も早いペースで増加。人件費のほか、紅海の混乱で製造業の輸送コストが上昇した。
全体の新規事業は昨年5月以来のペースで増加したが、大幅な賃金上昇により、企業は雇用に慎重だった。
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