- 2024/02/17 掲載
韓国SKに協業提案=キオクシア・WD統合へ同意求め
半導体大手キオクシアホールディングスと米ウエスタンデジタル(WD)の経営統合構想を巡り、統合に反対する韓国大手SKハイニックスにキオクシア側が協業を提案したことが16日、明らかになった。キオクシアがWDと共同運営している日本国内の工場で、SKに半導体を生産するよう打診した。SKが求めていたキオクシアとの関係強化を受け入れる見返りに統合への同意を取り付け、暗礁に乗り上げていたWDとの交渉再開を目指す。
SKは2018年、米投資ファンドのベインキャピタルを通じ、キオクシアの前身「東芝メモリ」に約15%を間接出資した。スマートフォンなどに使われる記憶用半導体「NAND型フラッシュメモリー」などでシェアを争うキオクシアとの関係強化が狙いだった。しかし、キオクシアがWDと統合すれば自社の影響力が低下すると懸念。構想に反対したため、統合計画は昨年10月下旬にいったん白紙に戻った。
その後も、ベインは筆頭株主としての立場から日米半導体大手の統合実現を目指し、SKと調整を続けていた。統合後の新会社との協業にもつながる案を示すことで、同意のハードルを下げる狙いがあるとみられるが、合意できるかは流動的だ。
キオクシアとWDは、三重県四日市市と岩手県北上市で共同運営している半導体フラッシュメモリー工場に計約7200億円を投資し、最先端品を生産する計画。ただ、半導体市況の低迷でキオクシアの業績は悪化しており、23年4~12月期は過去最大の赤字を計上した。WDとの統合を経営再建の糸口としたい考えだ。
【時事通信社】
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