- 2024/02/16 掲載
株高、AI人気が主導=金融緩和も支え
日経平均株価は16日、1989年12月の史上最高値に迫った。背景には人工知能(AI)に対する投資家の関心の高まりがある。AIを支える半導体関連企業の株価は日経平均の値動きに大きな影響を与えるため、「相場のけん引役」(大手証券)を担う形だ。
米国市場では生成AI向け半導体を手掛ける米エヌビディアの株式が買われ時価総額が急拡大しており、東京市場でもAI関連銘柄が活況を呈している。日経平均が1000円超上昇した13日には、半導体製造装置大手の東京エレクトロンと、英半導体設計大手アームを傘下に持つソフトバンクグループの2銘柄で日経平均を約500円押し上げた。
14、15日は東証プライム市場で値下がりする銘柄が多い中でも、半導体関連株は堅調を維持。16日には利益確定売りに押されたが、依然存在感を示す。市場ではAI頼みの相場を懸念する声も聞かれる。
日銀が金融引き締めを急がない考えを示したことも、投資家心理を下支えした。日銀の内田真一副総裁が8日の奈良市での講演で、「仮にマイナス金利を解除しても、その後にどんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していくことになる」と発言。日経平均の上げ幅拡大につながった。米欧に比べ日本は低金利が続き、株高へ追い風になるとの見方が強い。
【時事通信社】 〔写真説明〕日経平均株価を示すモニターとトレーディングルーム=16日午後、東京都千代田区
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