- 2024/02/15 掲載
コロナ後の客足回復続く=外食の業績好調、値上げ効果も
ファストフードやファミリーレストランなど外食大手8社が14日までに発表した決算は、新型コロナの「5類」移行に伴う客足の回復に加え、値上げ効果もあり、軒並み好調だった。人手不足や市場の縮小など先行き懸念は根強いが、デジタルの積極活用などで対応する考えだ。
日本マクドナルドホールディングス(HD)が8日発表した2023年12月期の連結純利益は、前期比26.2%増の251億円と過去最高を更新した。値上げによる客単価の上昇が寄与した。「すき家」などを展開するゼンショーHDが発表した4~12月期連結決算も、売上高、各利益ともに過去最高だった。
ファミリーレストランでは、ロイヤルHDの23年12月期連結純利益が約1.5倍に拡大。すかいらーくHDは47億円の黒字に転換した。値上げを見送ってきたサイゼリヤは、客数の増加で9~11月期の連結純利益がほぼ倍増。同社は「価格を維持してきたことがお客さまの支持につながっている」(広報)とみている。
忘年会需要が「復活」し、居酒屋大手ワタミの4~12月期連結純利益は前年同期比9割増となった。同社広報担当者は「12月の宴会売上高は2.4倍に増えた。コロナ禍の4年間は厳しかったが、明るい兆しが見えている」と話す。
ただ、外食では人手不足が深刻化しており、時短営業を迫られるケースも出ている。日本マクドナルドHDやサイゼリヤはスマートフォンによる注文の導入を加速し、少ない人数でのサービス向上に工夫を凝らす。また、すかいらーくHDは25年からの3年間で米国や台湾などに計100店の出店を進める計画で、成長余地が大きい海外市場に活路を求める方針だ。
【時事通信社】
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