- 2024/02/08 掲載
TOPIX採用企業の今期純利益12.6%増、円安や値上げで過去最高ペース=SMBC日興集計
7日までの発表分(786社、開示率55.0%)に、今後発表する企業の従来予想を加味して試算した。「昨年度からの業績回復基調を続けている」と、SMBC日興証券株式調査部の安田光氏は指摘する。
7日までの開示分の集計では、前年比8.4%増。金融を除くと7.7%増となる。内訳は、製造業が同16.8%増となる一方、非製造業は同2.4%減。純利益ベースの会社予想で上方修正を発表したのは154社で、下方修正は78社だった。
自動車などの輸送用機器や機械は円安や値上げなどが寄与、料金値上げのタイムラグの影響で電気・ガスが黒字転換する。陸運、小売りの進捗率はインバウンド回復などで高く、利ざや改善が期待される銀行も増益予想となっている。
一方、コロナ禍での運賃上昇の反動を受ける海運や、資源高の反動がある商社など卸売は減益が見込まれるが「もともとみていた水準から落ち込んでいるわけではない」(安田氏)と受け止められている。
電機セクターは増益幅が小幅にとどまり「中国景気の底打ちや米国を中心とした設備投資需要の回復が焦点」(同)という。
2023年4―12月期実績の純利益は20.0%増で、進捗率は84.4%となっている。金融を除けば17.4%増。内訳は製造業が20.5%増、非製造業は13.7%増で、こちらも製造業の寄与が大きかった。
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