• 2024/02/08 掲載

FRB資産縮小は順調、市場の停止観測注視=NY連銀幹部

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Michael S. Derby

[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の金融調節を担うニューヨーク連邦準備銀行の幹部は7日、FRBのバランスシートを縮小する取り組みは順調に進んでおり、担当者らは停止するべき時期が来たとの市場の声を注視しているとの見解を表明した。

発言したのは、公開市場操作(オペ)で買い入れた有価証券を管理する口座「システム公開市場勘定」(SOMA)の副責任者、ジュール・レマシュ氏で、同連銀のポートフォリオ分析部門の代表を務める。

同氏は講演草稿で「バランスシートの縮小は計画通りに進んでいる」と指摘。準備金の供給(金融機関への資金供給)については「十分な量を依然上回っている」との見解を示した。

FRBの保有資産は、市場安定化と景気刺激を背景に2022年夏までに新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の2倍超の9兆ドルに膨れ上がったが、これまでに約1兆4000億ドル減らした。

市場では、利下げ転換を間近に控え、バランスシートの削減停止時期を巡って見方が交錯している。

レマシュ氏は講演で、流動性逼迫に伴って短期金融市場の地合いが変化する「兆しが少しずつ」表れていると述べた。同氏は短期金利のボラティリティーの高まりに言及したものの、政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利に波及していないと指摘。その上で「今後数カ月間、短期金融市場に新たな圧力が生じていないかを監視するが、いずれかの時点で、余裕のある状態をやや上回る水準に近づいていることが読み取れるかもしれない」と述べた。

また、金融システムのさまざまな要因から、FRBの保有資産をパンデミック前の4兆2000億ドル規模に戻すことに反対する考えを表明した。

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